東証1部上場の江守グループホールディングス(株)(TSR企業コード:600000702、福井市毛矢1-6-23、設立昭和33年5月、資本金17億9428万1600円、江守清隆社長)は4月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。
監督委員には須藤英章弁護士(東京富士法律事務所、千代田区麹町3-3、電話03-3265-0691)が選任された。負債総額は約711億円(子会社の銀行取引等の保証債務含む)。平成27年の上場企業の倒産はスカイマーク(株)(TSR企業コード:293216444、東証1部、1月民事再生)に次いで2件目。
明治39年5月に薬種商「江守薬店」として創業、昭和33年5月(株)江守商店を設立、45年11月江守商事(株)へ改称した。染料や工業薬品、化学品、合成樹脂、電子部品、情報機器等を中心に取り扱う商社として業容規模を拡大し、平成6年2月には株式を店頭登録。16年12月ジャスダック上場、17年4月東証2部上場を経て、18年3月東証1部に指定替えした。
この間、平成6年11月上海事務所を設置、8年4月上海に現地法人を設立して以降、中国を中心に海外展開を加速した。23年3月期には連結売上高949億2800万円を計上、中国市場の旺盛な需要を背景に金属資源等のインフラ資材や食料品などの受注も増え、3年後の26年3月期には連結売上高2089億2600万円と倍増し、連結当期純利益も33億2300万円を計上して4年連続で過去最高を更新し、地域ごとのセグメント売上では中国が69%に達していた。
26年4月には、江守グループホールディングス(株)へ改称して持株会社へ移行するとともに、グループの戦略的機能を担い、その傘下に新設分割の「江守商事」等国内外24社(うち国内6社、中国5社)の事業会社が入った。
27年3月期に入っても順調に売上を伸ばす一方で、中国経済の減速や金融引き締め等の影響から一部で売掛回収難が顕在化していた。期限から1カ月遅れで提出された第3四半期連結決算(平成26年4月1日~26年12月31日)では、中国子会社の取引先の信用リスク増加等を受けて、大口得意先の債務者区分および引当率を見直した。
このほか、担保価値の取引信用保険の付保状況についても精査し、貸倒引当金462億500万円を特別損失に繰入れ、439億7600万円の四半期純損失を計上して234億2400万円の大幅な債務超過に転落。手元資金(139億1600万円)に比べて短期借入金および1年以内返済予定の長期借入金残高の水準(480億4100万円)が高いことから、中国子会社における大口得意先からの売掛金の入金遅延が今後も継続した場合に、当該借入金の返済に支障を来すおそれがあるなどと「継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在している」と報告していた。
主力行との特別融資枠の交渉やスポンサー候補の選定などにあたっていたが、興和(株)(TSR企業コード:400028000、名古屋市中区)傘下の興和紡(株)(TSR企業コード:402890680、同所)および、(株)ジェイ・ウィル・パートナーズ(TSR企業コード:295749776、千代田区)をスポンサーとして選定し、今回の措置となった。
エフエルワイ(株)(TSR企業コード:298010968、品川区西五反田3-6-33、設立平成21年7月、資本金500万円、代表清算人:本橋優一氏)は4月22日、東京地裁より特別清算開始決定を受けた。負債総額は69億6020万円(平成25年5月期決算時点)。
旧:日本振興銀行(株)(TSR企業コード:299000370、千代田区)が主導していた「中小企業振興ネットワーク」の産業別を支援する1社。中小企業レジャー機構(株)の商号によりアミューズメント施設の開発・運営会社の株式を取得し、持株会社として展開していた。
しかし、日本振興銀行が平成22年9月10日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請したことに伴って実質上事業を停止し、27年1月30日株主総会の決議により解散していた。なお、日本振興銀行の関連倒産は累計で50件になった。
(株)ディーケイシー(TSR企業コード:294505687、大田区西蒲田7-45-8、設立平成10年4月、資本金8000万円、福本繁夫社長)は4月27日、東京地裁へ破産を申請した。破産管財人には土岐敦司弁護士(成和明哲法律事務所、港区虎ノ門4-3-1、電話03-5408-6160)が選任された。負債総額は約65億4000万円。
「まいど」の店名で、テレビ、デジカメ、パソコンなどを取り扱う家電製品のネット通販事業を展開。各大手の仮想インターネットモールに出店していた。
一部の出店モールでは平成21年、22年連続でショップオブザイヤーを受賞したほか、25年にもベストストアAV部門第1位、総合部門・家電部門第2位を受賞するなど、優良店舗として評価されていた。本社常駐のスタッフが電話対応によるアドバイスを行うなど、顧客志向でリピーターを確保し、26年3月期に売上高約118億円(会社公表)を計上していた。
しかし27年3月に、インターネットショップ大手「Yahoo!ショッピング」上で、社員が自社に対して大量に架空注文することでヤフーからポイントを不正取得していたとする行為が取りざたされた。こうしたなか、3月6日に運営するショッピングサイト「まいど」を休止、3月19日にサポート業務も終了する一方で、会社の関係者が「事後処理を弁護士に一任している」旨を説明するなど動向が注目されていた。
奥村遊機(株)(TSR企業コード:400279649、名古屋市昭和区鶴舞2-2-18、設立昭和32年6月、資本金1000万円、福岡尉敏社長、従業員217名)は4月14日、名古屋地裁に破産を申請した。破産管財人には西脇明典弁護士(西脇法律事務所、同市中区錦1-20-8、電話052-232-3760)が選任された。負債総額は約50億8500万円。
昭和22年に創業。その後、業歴を重ね中堅遊技機器メーカーへと成長し、「CRうる星やつら」などを代表作として実績、知名度を誇っていた。ピーク時の平成8年5月期には約335億円の売上高をあげ、高収益を計上していた。しかし、業種柄、ヒット機種の有無により業績の波は大きく、ヒット作の乏しい時期には業績が低迷することもしばしばで、特に近年ではパチンコ人口の減少やパチンコホールの投資抑制を背景に競合が激化。売上高は減収推移が続き、赤字も散見されていた。
26年5月期の売上高は133億519万円まで下落。巨額の開発費負担を吸収できず、2期連続の赤字となって資金繰りも逼迫していた。最近もヒット作に恵まれないなど業況改善が進まないなか、先行きの見通しが立たず事業継続を断念した。
(株)アートヴィレッヂ(TSR企業コード:291985661、墨田区石原4-15-4、設立昭和50年4月、資本金5000万円、赤池輝子社長)は4月22日、東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。申請代理人は相葉和良弁護士(相葉総合法律事務所、中央区銀座8-15-15、電話03-3524-0678)。負債総額は約40億7500万円。
サーフ系ファッションブランドを中心に、「Beach Sound」や「BODY GLOVE」、「BANANA SEVEN」などを展開。最盛期には110店舗以上を展開していた。ピーク時の平成21年2月期は売上高99億1756万円まで拡大していたが、東日本大震災の影響で一部店舗が被災したほか、計画停電等の影響、消費の落ち込みから業績が後退。不採算店舗の閉鎖などを行うとともに、業績改善のため22年10月、羽田空港国際線ターミナルのオープンと同時に「面白てぃしゃつ屋」を出店し、和風デザインのTシャツが外国人観光客向けの土産物とし人気を博していた。しかし、26年2月期の売上高は約41億円まで落ち込み、資金繰りも悪化したことから今回の措置となった。
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