2024年11月21日、東京地裁から破産手続きにおける保全管理命令を受けていたFUNAI GROUP(株)(旧:船井電機・ホールディングス(株)、TSR企業コード:570182948、法人番号:2122001015871、大東市中垣内7-7-1、登記上:東京都千代田区外神田4-11-5、設立1951(昭和26)年1月、資本金1億円)は1月7日、東京地裁より破産開始決定を受けた。
破産管財人には竹山拓弁護士(飯沼総合法律事務所、中央区銀座2-7-17)が選任された。
負債総額は262億1543万円(2024年9月末時点)。うち253億3660万円は子会社の船井電機(株)(TSR企業コード:697425274、法人番号:3122001036719、大東市)からの借入金。
2024年10月24日に東京地裁より破産開始決定を受けた船井電機の持株会社。
当初は事業会社として展開し、「FUNAI」ブランドでリーズナブルな価格帯の液晶テレビなどを供給するAV機器メーカーとして、2000年3月には東証1部(当時)に上場。特に北米での高いシェアを誇り、2005年3月期には単体売上高3535億9200万円をあげた。
しかし、その後は中国・台湾などのメーカーとの競合激化もあって低迷。2016年には、現(株)ヤマダデンキ(TSR企業コード:134237650、法人番号:2070001036729、高崎市)への独占供給を柱とする業務提携などで再起を図ったが、この間の2017年に創業者が死去。事業の再建と承継を模索するなかで2021年5月、(株)秀和システムホールディングス(TSR企業コード:136862659、法人番号:2010601058062、江東区)が株式公開買付を実施し、同社の完全子会社となり、2021年8月26日に上場を廃止した。
その後、同社の親会社である(株)秀和システム(TSR企業コード:292007680、法人番号:1010401013986、江東区)の傘下となり、2023年3月末に会社分割により船井電機へ事業を移管。当社は船井電機・ホールディングス(株)へ商号を変更し、中間持株会社となった。
2023年4月には脱毛サロン運営の(株)ミュゼプラチナム(現:(株)MIT、TSR企業コード:300036639、法人番号:3011001092832、大田区)を買収。しかし、事業多角化の裏で多額の資金が関連会社への貸付金などとして流出し、グループの資金繰りは急速に悪化した。また2024年3月に当社名義の本社と東京支店の不動産に対して創業家より100億円を超える根抵当権設定仮登記が設定され、5月には役員構成が入れ替わるなかで、当社より明確な説明がなされず、信用不安が高まった。
ミュゼプラチナムはネット広告企業に対する債務約22億円の支払いが滞る事態も発生。債務を連帯保証していた当社の保有する船井電機株式に対して仮差押が申し立てられ、5月2日に仮差押決定の発令を受けた。
船井電機では10月3日に経営体制の刷新を発表したものの、支払遅延が発生し、材料仕入なども困難となり10月24日、東京地裁に準自己破産を申請し同日、開始決定を受けていた。当社はこの間、9月27日に現社長が就任(登記は10月11日)。10月31日、現商号に変更し同日、登記上本社を大阪府大東市から東京都千代田区の現在地に移転。社長らは船井電機の破産開始決定に対して東京地裁に即時抗告を申し入れ、12月2日には船井電機に対して東京地裁に民事再生法の適用を申請する書類を提出するなどしていた。その後、即時抗告は12月26日に棄却されていた。
なお、当社は1月8日、債権者の秀和システムから民事再生法の適用を申し立てられている。
日興電子(株)(TSR企業コード:290230578、法人番号:8011001017099、府中市府中町1-10-3、登記上:渋谷区恵比寿4-22-21、設立1961(昭和36)年12月、資本金8000万円)は1月9日、東京地裁より破産開始決定を受けた。
破産管財人には内藤滋弁護士(はぜのき法律事務所、中央区築地2-3-4)が選任された。
負債総額は債権者129名に対して75億8075万円。
電気通信関係の部品として取り扱われる水晶振動子、水晶フィルター、水晶発振器等の製造販売を手掛けていた。大手メーカーに受注基盤を築き、2023年9月期は売上高58億4194万円を計上するなど、増収基調で推移していた。しかし、原料価格の高騰や減価償却負担などで採算面は悪化し、同期は642万円の黒字にとどまった。研究開発への投資負担も重く、借入総額は46億円を超えるなど資金繰りも逼迫し、立て直しは困難との判断から今回の措置となった。
(株)さきしまコスモタワーホテル開発(TSR企業コード:026591189、法人番号:2120001209758、大阪市中央区北久宝寺町4-4-15、設立2017(平成29)年11月、資本金3000万円)は12月24日、大阪地裁より破産開始決定を受けた。
破産管財人には山形康郎弁護士(弁護士法人関西法律特許事務所、大阪市中央区北浜2-5-23)が選任された。
負債総額は72億円。
ホテルや飲食店、商業施設の開発および運営受託などを目的に設立され、2019年1月に大阪府が所有する大阪府咲洲庁舎(通称:さきしまコスモタワー)の7~17階で「さきしまコスモタワーホテル」を開業した。当社をホテルの事業主とし、運営を関係会社の(株)さきしまコスモタワーホテル(TSR企業コード:026587939、法人番号:1120001209759、大阪市)が担う形態で事業を展開。インバウンド需要を中心に集客していたが、「新型コロナウイルス」感染拡大により宿泊需要が急速に収縮。国内需要へと対象顧客をシフトし、立地を生かしてスポーツ団体の合宿需要や修学旅行の取り込みを強化していた。しかし、金融機関に借入金返済のリスケジュールを要請していた。
また、ホテル開業に際して大阪府との賃貸借契約後の点検で、利用するエレベーターの騒音が法令に定める基準値(65デシベル)を超過する事実が判明。開業にあたっては簡易的な防音措置を実施し営業を開始したが、約4億円とされる改修費用の負担を大阪府に求めるほか、当初の賃貸借契約に瑕疵担保責任があるとして大阪府への賃借料支払を停止した。
こうしたなか、2020年7月に大阪府が2019年10月~2020年7月までの賃料約3億2000万円の滞納を理由として当社との賃貸借契約を解除。同年8月には占有移転禁止の仮処分が執行され、当社は大阪府に対して損害賠償請求訴訟を反訴した。しかし、2023年3月に大阪地裁が客室部分の明け渡しおよび賃料・損害金など約27億円の支払いを命じる判決を下し、2024年10月末をもって退去。
この間、2024年8月22日に強制執行を免れるために資産を隠したとして、大阪府警に社長らが強制執行妨害目的財産損壊等(財産の隠匿)容疑で逮捕されるなど、動向が注目されていたところ、今回の措置となった。
山崎ダイカスト(株)(TSR企業コード:350177260、法人番号:6020001022028、横浜市港北区綱島東3-6-5、設立1965(昭和40)年12月、資本金8000万円)は1月21日、秋田地裁大曲支部より破産開始決定を受けた。
破産管財人には佐々木優弁護士(佐々木優法律事務所、大仙市大曲須和町2-3-21-5)が選任された。
負債総額は債権者111名に対して27億157万円。
本社事務所を横浜市港北区、工場を秋田県美郷町に構え、マグネシウム・アルミニウム・亜鉛などを使用したダイカスト鋳造や金型設計・製作などを手掛けていた。自動車や各種精密機器部品として供給し、ピーク時の2008年5月期には売上高52億1098万円を計上していた。しかし、リーマン・ショック以降は売上減少が続き、2014年5月期の売上高は約8億9000万円まで縮小した。
その後は、借入返済猶予を受けつつ工場売却などを進め、縮小政策のもと収益基盤の再構築を目指したが、自力再建は困難な状況にあった。こうしたなか、工場や大半の従業員を(株)プログレスダイカスト秋田(TSR企業コード:037208110、法人番号:4410001013996、秋田県美郷町)へ引き継いだうえで、今回の措置となった。
(株)ジェイファムコーポレーション(TSR企業コード:297402943、法人番号:7011001066659、中央区銀座6-14-20、設立2008(平成20)年4月、資本金2000万円)は1月8日、東京地裁から破産開始決定を受けた。
破産管財人には佐藤弘康弁護士(法律事務所Comm&Path、中央区銀座3-13-19)が選任された。
負債総額は26億円。
美容施術と加圧トレーニングとを組み合わせた美容サロン「加圧ビューティーテラス」などを展開し、2017年2月期には売上高11億3313万円をあげた。以降も都内や神奈川、大阪などに出店し、2019年2月期の売上高は約15億3000万円へと拡大した。
しかし、「新型コロナウイルス」感染拡大で店舗の休業を強いられるなど、事業環境が急激に悪化。2023年頃には税金関係の滞納から売掛金を差し押さえられたほか、建物明渡やリース料、貸金請求など複数の訴訟の被告にもなっていた。こうしたなか、先行きの見通しも立たず、2023年12月頃には事業を停止していた。
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